Webコラム「 母よ、黒い旗で遺骸を包み…… 」一覧
- 第6回 「ピエロ」デカダンスへの韜晦
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福島泰樹(歌人) 死の前年の5月、16歳の延子は、「コムニストに」「なれないとゆう予感を信じていたから、その秋には死ぬつもりで春と夏を過した」(手記B)と記した。……が、学内での活動(壁新聞「ホノホ」の創 […]…続きを読む
- 第5回 16歳、5月の詩
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福島泰樹(歌人) 昭和23年2月11日、延子は16歳の誕生日を迎える。 この頃、「私が、わたしの前を通り過ぎ/夜の闇に吸い込まれて行く時」と仮想の相聞を綴った短詩「Fに」を綴る。ほどなく、大事件が勃発。 […]…続きを読む
- 第4回 「雲」 15歳最後の詩
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福島泰樹(歌人) 「うき雲」で延子はこう歌った。 「あゝ私はまだ/こんなに若いのになあ/ポカリポカリと何処へ行く 雲よーー」 この虚無感はなんだろう。 15歳の少女はまた、空を見上げる […]…続きを読む
- 第3回 浮き雲、15歳の詩
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福島泰樹(歌人) 「折鶴」「寂寥」に続く昭和21年11月、延子14歳の詩は、5連33行からなる詩「冬」。第1連を引く。 緑なる夢のあえかに消ゆるごとく 黄金なす秋は早くもかくれ去ったーー し […]…続きを読む
- 第2回 折鶴、14歳の詩 生と死の複合
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福島泰樹(歌人) 昭和21年1月、13歳の長澤延子は、詩「白雲」を書き、2月11日、14歳の誕生日を迎えた。3月に、5行3連からにる「うた」を書き、「友よ冬のうれいを捨て去れ/新しい喜びに声高く歌おう/春 […]…続きを読む
- 第1回 白雲、13歳の詩
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今年2022年は、詩人・長澤延子の生誕90周年という節目の年です。長澤延子は群馬の桐生市に生まれ、戦後まもなく17歳という若さで夭折。しかし、彼女の清冽な詩は、死後友人らによって刊行された遺稿詩集『海』によって広まり、6 […]…続きを読む
- 友よ、私が死んだからとて 福島泰樹さん(歌人)
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群馬の桐生市に生まれ、戦後まもなく17歳の命を断った詩人・長澤延子。彼女の清冽な詩は、死後友人らによって刊行された遺稿詩集『海』によって広まり、六〇年代という叛乱の時代を生きる若者たちの胸に深く刺さりました […]…続きを読む