内田百閒 文学散歩
百閒読みの達人が彼の生涯と文学とを辿る
池之端七軒町、小石川指ヶ谷町、高田老松町、早稲田ホテル、そして終の栖「三畳御殿」へ……二十一歳で故郷岡山を出て以来、内田百閒は八十一年の生涯を閉じるまで、十五回もの引越しをした。郷愁、失職、借金、息子の夭逝、妻との別居……。百閒読みの達人が、膨大な作品を足がかりに百閒の旧居跡を訪ね、彼の生涯と文学とを辿る。
著者 | 備仲臣道 |
---|---|
発売日 | 2013年9月29日 |
ページ数 | 206 ページ |
定価 | 1600円(+税) |
判型 | 四六判並製 |
ISBN | 9784774404844 |
目次
第1章 帝大周辺・揺籃のなか
池之端七軒町
小石川久堅町
本郷向ヶ丘弥生町
蓋平館別荘
小石川指ヶ谷町
第2章 小石川・冬芽ふくらむ
白山御殿町
駒込曙町
高田老松町四十三番地
高田老松町十七番地
漱石の捨てたもの
小石川雑司ヶ谷町
第3章 市谷、四谷・未踏の地へ
早稲田ホテル
佐藤こひ
市谷仲之町
百鬼園随筆
土手三番町
火の番小屋
三畳御殿
終章 白玉楼
備仲臣道(びんなか しげみち)
朝鮮忠清南道大田府栄町(当時)に生まれ、日本の敗戦により祖母・母と共に帰国する。山梨県立甲府第一高等学校を卒業。山梨時事新聞記者、同労働組合書記長。月刊新山梨を創刊、編集発行人。著書 『蘇る朝鮮文化』(1993年 明石書店)、『高句麗残照』(2002年 批評社)、『Letitbe』(2006年 皓星社)、『司馬遼太郎と朝鮮』(2008年 批評社)、『坂本龍馬と朝鮮』(2010年 かもがわ出版)、『内田百閒我楽多箱』(2012年 皓星社)、『内田百閒文学散歩』(2013年 皓星社)など。共著に『攘夷と皇国』(2009年 批評社、礫川全次氏と)がある。この間、2002年には、「メロンとお好み焼き」(随筆)で、第6回岡山・吉備の国内田百閒文学賞優秀賞を受賞