植民地教育史研究年報22 戦後台湾の政治・文学と植民地認識
植民地を経験した戦後台湾の現実に迫る
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「植民地教育」をテーマとする学会「日本植民地教育史研究会」の年報第22号。
道徳の教科書に、台湾の植民地の事例を用いて日本人の生き方を顕彰する教材が掲載された。それを受けて今号では戦後台湾のさまざまな側面を取り上げて、そこから植民地期の問題へと回帰する日本との関係を論じる。
編者 | 日本植民地教育史研究会運営委員会 |
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発売日 | 2020年4月8日 |
ページ数 | 282 ページ |
定価 | 2,000円(+税) |
判型 | A5判並製 |
装幀・造本 | 藤巻亮一 |
ISBN | 9784774407272 |
目次
巻頭言 李 省展
Ⅰ.シンポジウム 戦後台湾の政治・文学と植民地認識
発題 台湾戦後史と植民地教育研究の課題 佐藤広美
戦後台湾の政治変容と日本認識―「脱日本化」・「中国化」から「本土化」へ― 菅野敦志
戦後台湾文学は植民地時代をどのように描いたか―鄭清文の小説作品を例に― 三須祐介
戦後における台湾植民地教育史研究 岡部芳広
討論 シンポジウム「戦後台湾の政治・文学と植民地認識」
Ⅱ.研究論文
台湾公学校の低学年における国語教授を中心とした「合科的取り扱い」―台北及び台南師範学校附属公学校での取り組みを中心に― 赤木奈央
モンゴル人に対する蒙疆学院の意義 何 広梅
台湾公学校用国語教科書における原住民像―「植民地教育」再考の手がかりとして― 合津美穂
Ⅲ.研究ノート
台湾の高等女学校裁縫科担当教員と奈良女子高等師範学校の関係 滝澤佳奈枝
Ⅳ.研究動向
私と日本の植民地教育史研究 佐野通夫
Ⅴ.書評・図書紹介
諸 点淑著『植民地近代という経験─植民地朝鮮と日本近代仏教─』 小島 勝
神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センター「戦時下日本の大衆メディア」研究班 代表・安田常雄編著『国策紙芝居からみる日本の戦争』 松岡昌和
小林英夫著『田村敏雄伝』 宇賀神一
中京大学社会科研究所台湾史研究センター編『台湾総督府文書の史料論』 中田敏夫
小林茂子著『砂糖と移民から見た「南洋群島」の教育史』 清水知子
陳 虹彣著『日本統治下の教科書と台湾の子どもたち』 滝澤佳奈枝
山本一生著『青島と日本─日本人教育と中国人教育─』 Ulrich Flick
Ⅵ.資料紹介
斉紅深の植民地教育史オーラルヒストリー研究方法とホームページの閉鎖─解説と抄訳─ 黒川直美
「満洲国」民生部『民生』誌・解説と目次集 丸山剛史
Ⅶ.旅の記録
台湾教育史遺構調査(その11) 白柳弘幸
二つの時代を生きた台湾人教員─邱忠養先生を訪れて─ 陳 虹彣
Ⅷ.彙報
編集後記
著者紹介
『植民地教育史研究年報』投稿要領
CONTENTS