皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

リベルテールたちのアンダルシア 土地と自由とアナキズム

スペイン内戦後のアナキストとアナキズムに新たに光を当てる

ご購入はこちらから

奇人・怪人たちが織りなす「革命的な、あまりに革命的な」南スペイン、アンダルシア近現代史。埋もれたアナキスト群像が浮彫りに。

1939 年の内戦終結後、フランシスコ・フランコ体制下で、スペインのアナキズム運動は徹底的な弾圧を受けました。特に農村社会でアナキズムが深く根付いていたアンダルシア地方では、処刑・投獄・沈黙の強制によって、運動は「消滅したもの」と見なされてきました。
しかし実際には、特に農村部において地下活動、亡命ネットワーク、日常的抵抗、記憶の継承といった形で、アナキズムは戦後も持続していたのです。本書は、主として新たに「内戦後のアナキストとアナキズム」に光を当てます。
内戦後におけるスペインアナキズム・アナキストの躍動は、これまで十分に解明されているとはいえず、空白の歴史となっていました。特にアンダルシア農村部におけるアナキズム・アナキストの活動は、西洋現代史においてスペイン内戦とともに重要なファクターであることを明確にしています。
本書はその歴史の間隙を埋め、日本におけるスペインおよびヨーロッパ現代史に新たな視座を提示します。

著者 渡辺雅哉
発売日 2026/7/26
ページ数 288 ページ
定価 3,200円(+税)
判型 四六判並製
装幀・造本 藤巻亮一
ISBN 978-4-7744-0895-8

目次

第一章 リベルテールたちのアンダルシア

第一節 アンダルシアとアナキズム(ホセ・ルイス・グティエーレス・モリーナ)
第二節 ある女流アナキストの「革命的な」短い夏
第三節 帰ってきた「聖者」
第四節 CNTを追われた「教師にしてアナキスト」
第五節 打ち砕かれた「希望」
第六節 セバスティアン・オリーバとヘレス・デ・ラ・フロンテーラのサンディカリズム
第七節「赤い天使」、またはアンダルシアを離れたトリアーナ生まれのアナキスト
第八節 コルドバ心中

第二章 鬼籍のアンダルシア

第一節 セビーリャの人。書いた。訳した。しゃべった。
第二節 チャオ、ディエゴ、チャオ
第三節 フランスのイスパニスタにしてスペインのアナキズムのスペシャリスト(ジェラール・ブレイ)
第四節 アントニオ・ミゲル・ベルナール/ラティフンディオの「鬼」

第三章 スペイン内戦九〇年

第一節 バダホースの殺戮
第二節「ボロテン神話」?/「本流」から疎んじられた超絶の内戦史
第三節 濃密な言葉の塊へと蒸留されたスペイン内戦

渡辺雅哉(わたなべ・まさや)

1960年生まれ。文学博士(早稲田大学)。
著書に、La Andalucía Libertaria. Reforma, revolución y contrarrevolución en el campo andaluz (1868 – 1939), Córdoba, Utopía Libros, 2024. 『改革と革命と反革命のアンダルシア/『アフリカ風の憎しみ』、または大土地所有制下の階級闘争』皓星社、2017年。
川成洋・久保隆との共編著に、『スペイン内戦と現在(1936〜39)』ぱる出版、2018年。
共著に、Francisco Acosta Ramírez (coord.), La aurora de rojos dedos. El Trienio Bolchevique desde el sur de España, Granada, Comares, 2019.
訳書に、フリアン・バディーリョ・ムニョス『マウロ・バハティエラ/行動するアナキスト、ジャーナリスト』皓星社、2022年。