皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

植民地教育史研究年報25 植民地教科書と「アジア民衆像」

特集:植民地教科書と「アジア民衆像」

「植民地教育史」をテーマとする学会「日本植民地教育史研究会」の年報第25号。今号では、植民地教科書と「アジア民衆像」を特集しました。また、昨年逝去された竹中憲一先生(早稲田大学名誉教授)の追悼記事も掲載しています。

編者 日本植民地教育史研究会運営委員会
発売日 2023年4月7日
ページ数 208 ページ
定価 2000円(+税)
判型 A5判並製
装幀・造本 藤巻亮一
ISBN 978-4-7744-0782-1

目次

〔巻頭言〕ある「つぶやき」から  岡部芳広

〔I.特集 植民地教科書と「アジア民衆像」〕
日本植民地教科書にみる「アジア民衆像」 佐藤広美
植民地台湾の「公学校用国語読本(第一種)」(第四期)をもう一度読む─編修課の作り手たちに関する考察を中心に─ 陳虹彣
日本統治期朝鮮の教科書にみる「民衆像」研究の可能性と課題─修身書の「学校」に関する描写を事例に─ 山下達也
産業の近代化のなかで問題とされた「満州国人」の能力 丸山剛史
「東南アジア民衆像」の論点─アジア主義と劣等感のあいだ─ 松岡昌和
植民地官僚による「アジア民衆像」─幣原坦を事例として─ 山本一生

〔Ⅱ.研究論文〕
1910年代・20年代台湾の社会教育における「国語」教育─『国語捷径』(1915)を中心に─ 藤森智子
「満洲国」初等学校の日本語教科書に描かれた日本人像 王詩淇

〔Ⅲ.書評・図書紹介〕
【書評】
劉美蓮著・西村正男監訳・廣瀬光沙訳『音楽と戦争のロンド─台湾・日本・中国のはざまで奮闘した音楽家・江文也の生涯─』 岡部芳広
李正連著『植民地朝鮮における不就学者の学び─夜学経験者のオーラル・ヒストリーをもとに─』 山下達也
宇賀神一著『石森延男研究序説』 北川知子
祝利著『「満洲国」教育再考─日本語教育を手がかりに─』 黒川直美
【図書紹介】
上田崇仁著『電波が運んだ日本語─占領地、植民地におけるラジオ講座─』 松岡昌和
北川知子著『日本統治時代・朝鮮の「国語」教科書が教えてくれること』 船越亮佑
北島順子著『近代日本の植民地教育と「満洲」の運動会』 宮脇弘幸
白柳弘幸著『戦時下台湾の少年少女』 中田敏夫
山下達也著『学校教員たちの植民地教育史─日本統治下の朝鮮と初等教員─』 白恩正
加藤聖文著『海外引揚の研究─忘却された「大日本帝国」─』 山本一生

〔Ⅳ.資料紹介〕
雑誌『受験界』掲載の朝鮮人投稿者による記事一覧 佐藤由美

〔Ⅴ.旅の記録〕
台中の西屯小学校を訪れて─創設期の謎を解くため─ 陳虹彣

〔Ⅵ.追悼 竹中憲一先生〕
追悼 竹中憲一先生 山本一生
中日両国友好交流の学者─竹中憲一先生を偲ぶ─ 斉紅深
竹中憲一さんが逝ってしまった  渡部宗助
竹中先生─満州教育の実相を掘り起こした人─ 宮脇弘幸
竹中憲一先生を偲んで 新保敦子
本研究会の再生のためのご努力に感謝 井上薫

彙報
編集後記
著者紹介
『植民地教育史研究年報』投稿要領
CONTENTS