シリーズ紙礫8浅草
庶民の町・浅草を描く十二の物語
十二階下の魔窟に蠢く人びと。浅草に生きる市井の人びと。従来の「浅草文学」の枠には収まらない快男子・変人・怪人、美少女・淫婦・妖婦の織りなす異端の浅草世界。編者で、味わい深い解説を添えるのは、浅草にほど近い下谷の法昌寺住職で、歌人の福島泰樹。
著者 | 福島泰樹(編) |
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発売日 | 2017年5月25日 |
ページ数 | 352 ページ |
定価 | 2000円(+税) |
判型 | 四六判並製 |
装幀・造本 | 藤巻亮一 |
目次
第一部 魔窟
「浅草公園の夜」萩原朔太郎
「浅草の女」児玉花外
「十二階下の少年達」濵本浩
「浅草で遭った人々」KI生
「子を貸し屋」宇野浩二
「十二階下のペアトリス」番伸二
第二部 生きる
「木馬は廻る」江戸川乱歩
「日本三文オペラ」武田麟太郎
「浅草の天使」佐伯孝夫
「不良少女カルメンおマチ」野一色幹夫
「雪あかり」一瀬直行
「祭りのあと」半村良
解説――福島泰樹
福島泰樹(ふくしま・やすき)(編)
1943年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。歌集『バリケード・一九六六年二月』でデビュー。「短歌絶叫コンサート」を創出し、朗読ブームの火付け役となる。歌集に『福島泰樹全歌集』(河出書房新社)、『定本 中也断唄』(思潮社)、『哀悼』(皓星社)など多数。毎月10日の東京吉祥寺「曼荼羅」での短歌絶叫コンサートは31年目を迎えた。