シリーズ紙礫12耽美
最上の美とは、人と人との関係性において現れる!
人と人との関係性において現れるもの。 それが耽美である!
「個々人による受けとめ方の振幅を念頭に置きながら美を論じることは非常に困難であり、無理を押して言いきればその論調はおのずと恣意的なものにならざるをえない。しかしそれを恐れていたら、美については何も語れないということになっ てしまう。ここはひとつ、異論や批判は覚悟の上で、僕個人にとって『美しい』と思える要素がなんらかの形で突出している作品を集めてみた」(本書解説より)。
そして平山が選んだ作品に共通して焦点が当てられているのが「人と人との関係性」なのであった。 カバーは、フェルナン・クノップフの「愛撫」。
著者 | 平山瑞穂(編) |
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発売日 | 2017年12月25日 |
ページ数 | 338 ページ |
定価 | 2,000円(+税) |
判型 | 四六判並製 |
装幀・造本 | 藤巻亮一 |
ISBN | 9784774406466 |
目次
巻頭歌――与謝野晶子
「春」岡本かの子
「麦藁帽子」堀辰雄
「路傍」川崎長太郎
「時雨の朝」田村俊子
「竜潭譚」泉鏡花
「春子」三島由紀夫
「闇桜」平山瑞穂
「陶古の女人」室生犀星
「牡丹寺」芝木好子
「春の華客」山川方夫
解説――平山瑞穂
平山瑞穂(ひらやま・みずほ)
1968年、東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年にデビュー作の『ラス・マンチャス通信』で第16回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。著書に『忘れないと誓ったぼくがいた』『シュガーな俺』『あの日の僕らにさよなら』『プロトコル』『マザー』『四月、不浄の塔の下で二人は』『彫千代~Emperor of the Tatto~』『バタフライ』等多数。編著に『紙礫7 変態』、評論に『愛ゆえの反ハルキスト宣言』。