改革と革命と反革命のアンダルシア 「アフリカ風の憎しみ」、または大土地所有制下の階級闘争
スペイン現代史研究の空白期間を埋める!
スペイン南部のアンダルシア州が、現在にいたるまで国内で有数の貧しい地域であるのはなぜか? その原因は、長く続いた大土地所有制にあった。
本書は、これまで日本のスペイン現代史研究では空白となっていた、19世紀後半から20世紀前半のアンダルシアの日雇い農とアナキスト、そしてアナキズムの関係に深く斬りこみ、スペインにおける階級闘争の闇を明らかにする貴重な研究書。
著者 | 渡辺雅哉 |
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発売日 | 2017年2月28日 |
ページ数 | 768 ページ |
定価 | 8,500円(+税) |
判型 | A5判上製 |
装幀・造本 | 藤巻亮一 |
ISBN | 9784774406275 |
目次
第1章 砂上の楼閣?-マヌエル・アサーニャとスペイン第2共和制の崩壊
第2章 アンダルシア-「ヨーロッパで最も不幸な人々」の末裔たちがのたうつ土地
第3章 リベルテールたちのアンダルシア-「マノ・ネグラ」騒動から「ボリシェヴィキの3年間」まで
第4章 「純粋」アナキズムの系譜-サルボチェア、サンチェス・ロサ、そして「コルドニエフ」
第5章 「帝政ロシアよりも劣悪」?-アンダルシアのカシキスモ、共和派とリベルテール
第6章 カストロ・デル・リオとブハランセ-FAI派と第2共和制期コルドバ県の階級闘争
第7章 第2共和制農地改革の限界-ディアス・デル・モラールと「アンダルシアの農業問題」
第8章 社会カトリシズムの敗北-サルバドール・ムニョス・ペレスとアンダルシアの反革命
第9章 ヘレスからバーサへ-アンダルシアのFAI派と「アンチ・サルボチェア」たち
むすびにかえて