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舟 北方領土で起きた日本人とロシア人の物語

知られざる、日本とロシアの民間交流の歴史

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北海道新聞 2024年6月13日

毎日新聞 2024年6月29日

月刊イオ 2024年8月号

終戦直後、北方領土のとある島で、日本人とロシア人が「共生」していた一時期がありました。引揚げの日の朝、海で遭難したロシア人の子どもたちを救出するために、一人の日本人漁師が単身海へ出て救出に成功。その奇跡的な救出劇と、当時の日本人とロシア人の「共生」のあり方を描いたノンフィクション小説が、この表題作「舟」です。
これに加え、日ロ双方の元島民たちと、元島民子孫へのインタビューを収録しました。終戦後、シベリアなど北方からの引揚げは過酷なものでした。しかしその一方で、北方領土では日ロ双方の住民同士が、いがみあうことなく共同生活を送っていた事実もあるのです。
歴史の表舞台では描かれてこなかった、知られざる民間交流の実態が本書で明らかになります。

著者 マイケル・ヤング
編者 樫本真奈美
訳者 樫本真奈美
発売日 2024年7月10日
ページ数 320 ページ
定価 2,300円(+税)
判型 四六判並製
装幀・造本 藤巻亮一
ISBN 978-4-7744-0831-6

目次

まえがき

舟 北方領土で起きた日本人とロシア人の物語~
一九九二年 極東ロシア
志発島(歯舞群島)にて 一九四七年
北海道 根室、現代

元島民たちの記憶とその子孫の声
ガリーナ・ニキーチチナ・ラーピナさん(一九三八年生まれ)の体験
志発島 元島民の木村芳勝さん(一九三四年生まれ)の体験
曾祖母、祖父の島、「シボツトウ」と私の血を巡る旅 山田淳子

解説 樫本真奈美

北方四島関連年表

訳者あとがき

マイケル・ヤング  (マイケル・ヤング)  (

2008 年までノヴォシビルスク(ロシア)のテレビ局で番組のプロ デューサー、ディレクター、編集者として勤務。2009年から脚本家、映画プロデューサーとして活躍。過去にアーマンド・アサンテ、ピーター・オトゥール、マイケル・マドセン、ケイリー・タガワ・ヒロユキといった有名俳優が出演する作品を手がける。

樫本真奈美  (カシモトマナミ)  (

神戸市外国語大学ロシア学科博士課程満期修了、現在は同志社 大学講師。著書に『ロシアの物語空間』(共著、水声社、2017 年)、 訳書『ロシアからブロードウェイへ オスカー俳優ユル・ブリンナー家 の旅路』(群像社、2023 年)、編訳書『2時間で逢える日本 ― ウラ ジオストク』(皓星社、2020 年)がある。