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二代男と改革娘 日韓の人類学者が韓国を語ってみた

日韓文化人類学者の対話から見えてくる、K-POPや韓流ドラマ、タッカルビだけではない韓国の若者事情

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日本のネット文化を研究する金暻和さんと、韓国の食文化や人の移動を研究する林史樹さん。研究関心も出身国も異なる文化人類学者の二人が、両国の社会事情について、肌で感じた経験からじっくり語り合います。

韓国の学生や社会人が抱える今日的な悩みは、例えば以下の言葉に象徴されます。「二代男」と「改革娘」、「デート通帳」「ソゲッティング」「N 放世代」「非婚宣言」……。猛烈な勢いで発展してきた韓国経済において、若者や勤労世代の抱える不安と上昇意識に着目し、新自由主義の功罪や、その根底に今なお息づく自然観や伝統的な風習についても読み解きます。

さらに、二人と接点のある神田外語大学で日韓の歴史・文化を学ぶ日本人学生と韓国人留学生の6人による座談会を収録しました。日韓の若者たちは同じ教室で学ぶ際、どのようなことを意識しているのでしょうか?

著者 金暻和、林史樹
発売日 2024年10月10日
ページ数 192 ページ
定価 2,000円(+税)
判型 A5判並製
装幀・造本 藤巻亮一
ISBN 978-4-7744-0853-8

金暻和(キム・キョンファ)

1971年生まれ。韓国在住のメディア人類学者。デジタル・メディアとネットワーク文化を研究する。ソウル大学の人類学科を卒業した後、韓国の新聞社の記者、ポータルサイトの事業開発担当を勤めた。2005年に来日し、オンライン・ニュースを作る日韓共同プロジェクトにも携わった。東京大学際情報学府で博士学位(学際情報学)を取得後、東京大学院情報学環の助教、神田外語大学の准教授を務めた。コロナ禍中の2021年に韓国に帰国し、日韓比較文化的観点からメディア研究を続けている。日本語の著書として、単著に『ケータイの文化人類学』(CUON、2016年)、共著に『ポストモバイル社会』(世界思想社、2016年)など。

 

林史樹(はやし・ふみき)

1968年大阪生まれ。文化人類学者。移動が人や文化に与える影響を研究する。同志社大学文学部卒業、東京外国語大学大学院修士課程、総合研究大学院大学博士課程修了。博士学位(文学)を取得後、学術振興会特別研究員を経て、神田外語大学に着任。現在、神田外語大学外国語学部教授。近年は、薬食にも関心をもつ。単著に『韓国がわかる60の風景』(明石書店、2007年)、『韓国サーカスの生活誌 移動の人類学への招待』(風響社、2007年)、共著に『韓国食文化読本』(国立民族学博物館、2015年)など。