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B6判・上製・184頁 定価1,800円+税
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2000年2月発行 |
ISBN4-7744-0284-2 C0092 |
装丁 藤林省三 |
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品切・重版未定 |
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歌集 秘帳
湯浅真沙子 著・林 あまり エッセイ
数奇な運命をたどって出版界の異端児・坂本篤のもとに持ち込まれた歌稿。
肉体の悦びを素直にうたいながら、短い結婚生活ののち夫を失い自らも 早世した湯浅真沙子歌集。昭和26年発売当時、発禁本となったほどの率直な表現と、そこはかとなく漂うユーモアは今なお新鮮さを失ってはいない。
詠草抄
緋ちりめんの腰巻前を乱しつゝ淫らのさまを鏡にうつす
風呂の中で誘ひたまへど出来ざるを二人聲立て笑ひけるかも
やは肌のあつき血汐にふれもえぬ男笑ひし晶子はえらし
帰りきて君のおどろくわが髪を鏡にうつし前をはだけぬ
芸者とせしきみが話をききいつゝそゞろに淫るこゝろもうれし
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