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証言 連合赤軍 −10− 浅間山荘四十周年シンポジウム 連合赤軍事件の全体像を残す会 編 定価 1000円 +税 日本列島を震撼させた連合赤軍 事件。彼らは何のために、学生運動・政治運動に命をかけたのか。私たちはその歴史から何を学びうるのか。事件から40 年の今年、当時を振り返るシンポジウムが開かれた。 4名の当事者と司会を含む13名のパネリストによる討論の内容は、当時の状況から、組織犯罪という点でのオウム真理教との比較、事件の扱われ方の変化、さ らには橋本徹にまで及んだ。10 号では、約190 人が集まり、5時間を超えたこのシンポジウムを完全収録。 【パネリスト】塩見孝也/三上治/鈴木邦男/森達也/田原牧/大津卓滋(弁護士)/雨宮処凛/山本直樹 (漫画家)/ウダタカキ(俳優)/小林哲夫(教育ジャーナリスト)/赤岩友香(週刊金曜日編集部) 【連合赤軍当事者】植垣康博/青砥幹夫/雪野建作/前澤虎義 目 次 浅間山荘から四十年 当事者が語る連合赤軍参加の呼びかけ パネリストのプロフィール 第一部 映像でふりかえる 第二部 当事者世代が語る 左翼のトラウマ・連赤事件を総括して運動の力に/人を内側から捕まえる共同性の原理をいかに超えるか/今や保守派も含め日本が連合赤軍化している/「総 括」をためらいつつも受け入れていく自分があった/「総括」は脱落者を始末する考えが本質にあったのでは/死ぬ気でいたから、他人に死を強制するためらい が薄れた/武装闘争を支持していたことにこそ責任を感じる/当時の行動様式と武装の間には距離があった/国際的規模で見たとき、武装闘争には永続性があっ た/新左翼は人間に対する期待度が高すぎる/連赤は革命的敗北主義で名を残せなかったのが悔やまれる/前段階武装蜂起に具体的なイメージがわかなかった 第三部 連合赤軍事件が残したもの 後世に教訓を伝えたい/連赤事件の本質をまとめることなどできない/連赤事件を日本的市民社会に回収する危さ/我々の中にもオウム事件のような相互作用 があった/やはり森・永田にこそ責任があるのか/やっぱり、「やめよう」とは言えなかったのか?/革命戦争の具体像はあったのか/なぜ逃亡せずに山に戻っ たのか 第四部 若い世代にとっての連合赤軍 連赤事件は「言葉」が暴走した事件だったと思う/将来、史実として連赤事件が語られるようになる/連赤事件が今の「生きづらさ」につながっている/植垣 さんや鈴木邦男さんは「届く言葉」を持っている/本当に社会を変えられると思っていたのか?/みんな動機は善意からだった/殉難者と生き残った人の境界線 はなかった/皆が善意だと思っていることが本当の悲劇を生む 読者から 『証言』9 号正誤表 編集後記 ●連合赤軍の全体像を残す会 1987 年、事件の当事者と有志により活動を開始。事件の全体像を記録し、後世に残すことを目的として、 関係者へのインタビューと記録などを行なってきた。2004 年より「証言」を刊行。 |
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