A5判・上製・338頁 定価3,500円+税
2008年5月発行
ISBN978-4-7744-0428-8 C1070
装丁 藤巻亮一
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大正のカルチャービジネス
  絵画通信教育と広告イラスト 
及川益夫 著

大日本絵画講習会
日本美術学院
スケッチ倶楽部
  ホーカー液
  レート化粧品
  文化起業を
る群像。

日露戦争後、盛んになった各種通 信教育。田口鏡次郎が興した日本美術学院と中央美術社での活動を通じて、絵画通 信教育の経過をたどる。 考案した化粧液で化粧品業界の寵児となった堀越嘉太郎についての詳察も収録。さらに、「女流洋画家」渡辺文子のレート化粧品広告図も紹介。いずれも、大正期を共有した創業者・開拓者をめぐる論考。

 目 次

 はじめに

 大日本絵画講習会と木田寛栗
  はじめに
  一、第一期 絵画関係書籍の出版
  二、第二期 絵画通信教育の開始
   二―一 日本画通信教育
    (一)『絵画講習録』(図二)日本画通信教育の開始
    (二)意図
   二―二 洋画通信教育
    (一)『洋画講義録』(図四)洋画通信教育の開始
    (二)意図
   二―三 日本画と洋画の学期
   二―四 『絵画講習録』の内容
    (一)講師の画家
    (二)絵手本
    (三)文章類
   二―五 『洋画講義録』の内容
    (一)講師の画家
    (二)図と説明
    (三)洋画講義録の諸学科
   二―六 通信教育の仕組
    (一)講習会規則
    (二)添削について
    (三)研究科
   二―七 物品販売その他業務
  三、第三期 通信教育の廃止、画材と書画の販売分離
   三―一、第三期の概略
   三―二、業務分担の変更と配布・出版物
   三―三、出版物
  おわりに

 日本美術学院と掬汀田口鏡次郎
  はじめに
  一、通信教育の調査について
  二、日本美術学院の設立と通信教育
   二―一、田口鏡次郎の経歴
   二―二、通信教育の発案
   二―三、日本美術学院の第一期略史
   二―四、学院の性格
  三、通信教育の経過
   三―一、第一期 通信教育の開始
    (一)第一期の洋画科
    (二)第一期の日本画科
   三―二、第二期 通信教育の完成
    (一)『中央美術』誌の創刊
    (二)第二期の洋画
    (三)第二期の日本画
    (四)音楽
   三―三、第三期 関東大震災後
    (一)震災後の状況
    (二)第三期の洋画
    (三)第三期の日本画
    (四)彫刻科の新設
   三―四、第四期 終期
    (一)日本美術学院と中央美術社の経過
    (二)通信教育の経過
    (三)第四期の洋画
    (四)第四期の日本画
    (五)第四期の彫刻
  おわりに

 スケッチ倶楽部と龍子川端昇太郎
  一、通信教育を始めるまで
  二、スケッチ倶楽部の発足と通信教育の始まり
  三、『スケッチ速習録』
   三―一、発行所の所在地
   三―二、『スケッチ速習録』の目次
   三―三、主要記事「絵筆」
  四、通信教育の仕組
   四―一、会員申し込み
   四―二、作画と添削
    (一)「スケッチ速習手本の描き方」の図
    (二)添削と選抜
   四―三、代理部
   四―四、その他
  五、画集の出版
   五―一、『大和めぐり』
   五―二、『木曽路』
   五―三、『華厳』
  六、スケッチ倶楽部の解散
  七、木原会展覧会
   七―一、大森町新井宿の画家たち
   七―二、第一回目の木原会展覧会
   七―三、第二回展覧会
   七―四、第三回以降
  八、スケッチ倶楽部の活動時期

 ホーカー液と堀越嘉太郎
  一、堀越嘉太郎商店のはじまり
  二、ホーカー液

  三、大正博覧会
  四、特売
    (一)堀越の参加
    (二)特売の形式
  五、偽造問題
  六、広告宣伝
  七、広告図像
  八、ホーカー別府遊覧
    (一)別府旅行の流行と紅丸
    (二)化粧品業界の清遊習慣
    (三)ホーカー別府遊覧会
  九、ホーカー海水浴
    (一)羽田の海水浴場
    (二)羽田ホーカー海水浴場
    (三)羽田後のホーカー
  一〇、ホーカーの商品
    (一)化粧水・化粧液
    (二)白粉
    (三)香油、煉香油
    (四)クリーム、その他
  一一、その後の堀越
  一二、キャラメル工場から

 渡辺文子とレート化粧品
  一、文子と与平
  二、戸山ヶ原
  三、レート化粧品の広告
   三―一、レートの新聞広告
   三―二、レートの絵本筋書広告
  四、雑誌の口絵・挿絵
   四―一、東京社の『少女画報』
   四―二、博文館の『少女世界』
   四―三、実業之日本社の『少女の友』と『婦人世界』
  五、木原会
  まとめ

 

 
 
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