倫理的で政治的な批評へ 日本近代文学の批判的研究

A5判・上製・290頁 定価2,800円+税
2004年1月発行
ISBN4-7744-0363-6 C0095
装丁 藤林省三
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倫理的で政治的な批評へ
  ――日本近代文学の批判的研究
綾目広治 著

ポストモダニズム、反動化、<帝国>化する世界を視野に入れ、近代文学研究を<知の遊戯>から解き放ち、倫理・政治の側面 から読み解く画期的な評論集。

著者紹介
綾目広治(あやめ・ひろはる)
1953年広島市生まれ。京都大学経済学部卒業。広島大学大学院文学研究科博士課程中退。現在、ノートルダム清心女子大学文学部教授。「試想」同人。「千年紀文学の会」会員。
著書に『脱=文学研究 ポストモダ ニズム批評に抗して』(日本図書センター)、『アジアのなかの日本文学』、『アジア・ナショナリズム・日本文学』、『過去への責任と文学』(いずれも共著、皓星社)など。

 目 次
■序にかえて  批評の現在―思想の反動化に抗して
■第一部 現代思想と日本文学  
 有島武郎と大杉栄―本能、個性、社会  
 中野重治と天皇制―「雨の降る品川駅」から「五勺の酒」へ
 批評の課題と現代思想  
  柄谷行人の新たな<転回>―認識から実践へ
■第二部 アジアと日本近代文学  
  有島武郎と魯迅――アジアからの視線  
  『上海』『旅愁』のナショナリズム
     ―横光文学のなかのアジア・日本・ヨーロッパ  
 ジャワ徴用文学者のアジア観
     ―日本型オリエンタリズムについて  
  竹内好のナショナリズム論―中国と日本をめぐって
■第三部 脱=文学研究の領域へ  
  異文化論の陥穽――翻訳についての原理的考察から  
  記憶と歴史――認識の問題をめぐって  
  文学教育で今問われていること ―田中理論の特質と可能性
  ポストモダニズム以後の<読むことの倫理>
    ―サルトルを再読する
■結びにかえて  
  倫理的で政治的な批評へ

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